グリーンドラゴン
グリーンドラゴン C)園芸ネット
グリーンドラゴンは、アメリカアジサイの1品種です。
アメリカアジサイというと耳慣れませんが、
日本でも人気の高いアナベルという品種のアジサイも同じアメリカアジサイです。
そんなグリーンドラゴンには、どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方には何かコツが必要なのでしょうか。
[グリーンドラゴン]
■グリーンドラゴンの特徴
・独特な葉の形
アジサイといえば、やはり花房に目がいきます。
花期が終わった後は、枝と葉だけになりますが、
それでも葉が目立つことはあまりありません。
けれどグリーンドラゴンの葉は、独特な形をしているため、
花期の間でも花房より目立つ存在です。
一般的なアジサイの葉といえば、
丸みのある形と縁に入る細かなギザギザが特徴です。
ところが、グリーンドラゴンの葉はかなり細身で、縁に入る切れ込みが深いのです。
二枚の葉が重なっていると、まるでドラゴンの顔のようにも見えます。
独特な形の葉は、アジサイというよりもトマトにも似ていて、非常に面白いです。
そのため、アジサイらしい雰囲気があまりなく、
新しいリーフプランツのようにも感じます。
葉色は明るいグリーンなので、全体が暗くなることなく、むしろ明るくしてくれます。
落葉タイプの品種なので、春の芽吹きから晩秋の落葉まで、
長く葉を観賞して楽しめます。
・花房は生長とともに
葉が特徴的な品種ですが、花期になれば花が咲きます。
花房の形はガク咲きタイプで、両性花が中心にたくさん集まっていて、
その周りを装飾花が囲っています。
葉がとても目立つ品種ですが、実は花房も意外と特徴的です。
まだ株が小さいうちは、小さな花房しかつきませんが、
株が大きくなって状態も良ければ、花房のサイズも立派なものになります。
しかも、一般的なアジサイの場合、
両性花よりも装飾花の方が大きくて目立つ形をしていますが、
グリーンドラゴンは両性花の方が目立ちます。
両性花の数がかなり多く、満開時にはドーム状に膨らむのです。
装飾花は、その周りを縁取る程度にすぎません。
装飾花は花弁が4枚の一重咲きで、
花弁がやや細めなので星のような形で愛らしいです。
サイズも小ぶりなので、ドーム状に膨らんだ両性花の方が目立ちますが、
装飾花も整った形をしていて可愛らしいです。
特徴的な葉やドーム状に膨らむ両性花など、
目立つポイントがたくさんあって装飾花は目立たず寂しいかと思いきや、
装飾花も楚々とした雰囲気があります。
葉、両性花、装飾花、どれか1つを単体で見ても美しいですが、
全体で見ても意外と調和がとれていて素敵です。
花色は白色ですが、葉のグリーンや花房の軸のグリーンの方が目立つので、
花房全体が明るいグリーンのように感じます。
・寒さに比較的強い
アメリカアジサイや西洋アジサイの中には、寒さに弱いものもあります。
けれどグリーンドラゴンは寒さに比較的強いため、日本でも戸外の栽培が可能です。
アナベルと同様、枝が非常に細くて繊細ですが、折れることはあまりありません。
また、新枝に花芽がつくので、剪定時期もあまり気にせずに済みます。
枝が長く伸びやすいので、剪定で短くしておくことと、全体を支えられるように、
トレリスやオベリスクなどを利用するのもお勧めです。
葉の形は独特ですが、花房自体はどのような雰囲気にもマッチしやすいので、
洋風の庭はもちろん、和風の庭にも合わせてみたい品種です。
鉢植えでも育てられますが、背丈が出やすいので、庭植えにするのがお勧めです。
■グリーンドラゴンの育て方のポイント
基本の育て方は、アナベルと同じです。
新枝に花芽がつくので、剪定時期は7月に限定されません。
初夏は花ガラを摘む程度に切って枝を長く残しておくことで、葉数もたくさん残せます。
晩秋～冬の間に剪定すれば、春にまた芽をふいて花芽がつきます。
背丈が出やすい品種なので、あまり高くしたくない場合は、
春前までの剪定で低くしておくのがお勧めです。
花色は土の酸度では変わらないので、自然に任せたままでも構いません。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は？
・アジサイ 挿し木の仕方
