アジサイ 花の色 変える

アジサイの育て方.net

アジサイ 花の色を変えるには

読了までの目安時間:約 9分

 

スポンサードリンク


コットンキャンディー、白からピンクに色が変わります、

この場合は、赤が出るよう肥料や土を変えています

 

 

アジサイといえば、青や青紫などの青系と、
ピンクや赤紫などの赤系を思い浮かべることが多いかと思います。

 

アジサイの鉢花の販売が盛んな時期に、ホームセンターや園芸店では、
同じ品種なのに青系の花と赤系の花の両方が売られていることがあります。

 

それぞれ同じ系統で、赤と青に分けて確立した種というわけではありません。

 

アジサイの花は、土の酸性度によって青系や赤系に変わります。
酸性に傾いた土では青系に、アルカリ性に傾いた土では赤系に変わります。

 

何年か育てたアジサイが、最初とは違う色の花を咲かせるようになるのは、
土の酸性度が変わったのが原因であることがほとんどです。

 

では自分好みの色に仕上げるには、どのようにすれば良いのでしょうか。

 

 

[アジサイ 花の色を変えるには]

 

 

■色が変わるしくみ

 

アジサイの花の色を変えるには、土の酸性度を調整する必要があります。

 

まず色が変わる仕組みについてご説明します。
アジサイの花には、ブルーベリーなどに含まれていることで知られる、
アントシアニン」という色素が含まれています。

 

このアントシアニンとアルミニウムが結合することで、色の変化が起こります。

 

アントシアニンがアルミニウムと結合すると、青く変色します。
アルミニウムは酸性の土に溶けやすく、
アルカリ性の土には溶けにくいという特性があります。

 

つまり、酸性の土にはアルミニウムが溶け込んでいるため、
酸性土で育てたアジサイは青くなるのです。

 

反対に、アルカリ性の土にはアルミニウムが溶けにくいため、
アルカリ性の土で育てたアジサイは赤くなりやすいということになります。

 

実際に、土の酸性度合いの違いによって、アジサイの色は変わります。
ところが、すべてのアジサイがキレイな色を出すわけではありません。

 

アジサイの品種によって、色むらができたり、
思ったような色に発色しないことはよくあります。

 

環境や酸度によっても差が出てくるので、
思ったような色を出すには何年も試行錯誤することもあります。

 

アジサイの中には、赤や青、白など、色が固定されている品種もあります。
そのような品種の場合は、土の酸性度を変えたとしても、色は変わりません。

 

アジサイの色を変えたい場合、まず育てているアジサイの品種を調べて、
酸度で色の変わる品種がどうかを確認しておくと確実です。

 

 

sandokei

シンワ デジタル土壌酸度計 A 地温・水分 照度測定機能付 2500円くらいで便利

 

 

■土の酸性度

 

まずはアジサイを育てる土の酸性度を調べてみましょう。
簡易的なものであれば、薬局などでも試験紙や試験薬が手に入ります。

 

特に地植えで育てる場合は、周りの土の影響も受けるため、
酸度計などで、一度は計測しておいた方が無難です。

 

鉢などで育てる場合は、自作した培養土であれば、酸度を計測しておきましょう。
市販の培養土は、だいたい弱酸性くらいの調整されていることが多いですが、
一度計測しておいた方が安心できます。

 

市販品の中には、アジサイ用の培養土もあります。
青い花用の培養土、赤い花用の培養土と分けて売られているので、
こういった培養土であれば分かりやすいので便利です。

 

 

ajisai

こんなきれいな青が出るといいですね

 

 

イメージ通りの赤になると、最高に嬉しいです!

 

 

・酸性に傾ける
土の酸度を酸性に傾けるためには、鹿沼土やピートモスを加えるのがお勧めです。
どちらも酸性に傾きやすくなる素材ですが、性質が少しだけ違うので以下のことを注意します。

 

鹿沼土は水はけが良くなり、ピートモスは水もちが良くなります。
アジサイの場合、少し水もちの良い土に仕上げますが、それにも限度があります。

 

ピートモスを大量に使った土は、水もちは良くなるものの、
水はけが極端に悪くなるため、根の生育が悪くなることがあります。

 

反対に鹿沼土を大量に使った土にすると、水はけが良くなりすぎて、
ほとんど水が通過するだけになってしまいます。

 

アジサイの根の生育が良くなるよう、
鹿沼土とピートモスの両方をバランスよく加えることが大切です。

 

地植えの場合、日本は雨が多く土が酸性に傾くことが多いため、
あまり気にしていなくても、酸性になっていることがよくあります。

 

また、土を酸性に傾ける成分が含まれた肥料を与えることでも、
土を酸性にすることができます。

 

市販品の肥料の中にも、青いアジサイ用の肥料があるので、探してみましょう。

 

 

yamaajisai

紫は、赤と青が混ざった色なんですね

 

 

・アルカリ性に傾ける
アルカリ性の土を作る場合は、
鹿沼土やピートモスのような酸性の素材を使わないようにします。

 

赤玉土や腐葉土を混ぜて土を作り、
そこに苦土石灰を混ぜることでアルカリに傾けることができます。

 

あるいは、アルカリ性に傾ける成分の入った肥料を使うようにします。
赤いアジサイ用の肥料が市販されているので、それを使うのが確実です。

 

 

ajisai-hiryo02

アジサイ用肥料(赤、青有ります)

 

 

■酸性度を調整するタイミング

 

酸度で花色の変わるアジサイ品種であれば、
以下の時期に薬品や石灰をまくことで、花色を変えられます。

 

土の酸性度を調整するのは、だいたい4月~5月です。
この頃は花芽が上がる直前くらいなので、ちょうど良い時期です。
これを過ぎると、アルミニウムの吸収が遅れるため、思った色が出にくくなります。

 

花を青色にする場合は、硫酸アルミニウムを500倍~1000倍に薄めたものを与えます。
20日に1回、2回~3回ほど与えると、アルミニウムを吸収したアジサイの花が青になります。

 

 

kariumunyoban
硫酸アルミニウム(カリウムミョウバン)は、薬局、通販で入手できます

 

 

花を赤くしたい場合は、4月~5月頃、アジサイの株元に苦土石灰をまいておきます。
土と苦土石灰が混ざって土がアルカリに傾き、アルミニウムの吸収を防ぐことができます。

 

■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイ栽培 12ヶ月
・アジサイ 挿し木の仕方


スポンサードリンク

 

タグ :  

アジサイ栽培 Q&A

人気の記事