パラプルー
パラプルー C)PROVENWINNERS
パラプルーは、PROVENWINNERSが販売している、ガクアジサイの品種です。
パラプルーは、これまでのアジサイに多かった、
花が大きいほど美しいというイメージを覆す、素晴らしい品種です。
パラプルーには、どのような特徴があるのでしょうか。
また、栽培のポイントもあわせてご紹介します。
[パラプルー]
■パラプルーの特徴
・どこまでも可愛い花房
パラプルーの花房は、テマリ咲きと呼ばれるタイプです。
テマリ咲きは、装飾花が玉状や半円状に集まって1つの花房を形成するタイプで、
丸い形の花房が可愛らしい雰囲気を出すものが多いです。
パラプルーの花房も、ふんわりと丸い形に整った花房なので、とても可愛らしいです。
さらに、パラプルーの装飾花は、花房の大きさの割にとても小さく、
小花がたくさん集まったブーケのようです。
装飾花は小さいですが、1つ1つをよく見てみると、とても精巧な造りをしています。
花弁が何枚も重なった八重咲きですが、花弁自体が丸みを帯びているため、
とがったところが1つもありません。
装飾花単体でも可愛らしいのに、それがたくさん集まっている花房は、
なんともいえない愛らしさがあふれています。
従来のアジサイ品種でもテマリ咲きの品種は多くありましたが、
どちらかというと装飾花が大きく立派なものが目立っていました。
けれどパラプルーは、装飾花自体が小さくても、装飾花の形が整っていることと、
たくさんの装飾花がよくまとまっていることで、新しい魅力を生み出しています。
花付きも良く、花の最盛期にはたくさんの花房をつけます。
1株でもたくさんの花房をつけるので、何株も栽培するスペースがなくても、
十分に鑑賞を楽しめます。
・発色の良い花色
パラプルーの基本の花色は、ピンクです。
流通しているパラプルーの多くがピンク色で咲いていますが、
実は花色は土の酸度によって変わります。
土がアルカリ性の時は、花が発色の良いピンク色になり、
酸性に傾いていると、紫色に咲きます。
紫に咲いたパラプルーも美しいですが、やはり可愛らしさを前面に出すのであれば、
ピンク色の咲かせるのがお勧めです。
パラプルーの花色であるピンクは、咲き進む段階によって変わります。
最初は明るいキャンディカラーのピンク色ですが、咲き進むにつれピンクが濃くなります。
濃いピンクになっても、発色の良さは変わらず、
最初よりもやや落ち着いた雰囲気のパラプルーを楽しめます。
・耐寒性が強く育てやすい
パラプルーは、花房が特別大きいわけではないので、枝が折れる心配はありません。
ただ、枝が長く伸びた先に花房がつくと、雨などの水分を含んだ時に、
花房の重みで枝が倒れてくることがあります。
その場合は、あんどん支柱などを使って、株全体を支えてあげると良いでしょう。
葉の色は普通からやや濃いめですが、
サイズは普通のアジサイと同じか、やや小さいです。
葉の表面にはツヤがあり、色が濃く小ぶりな葉が、
ふんわりとした花房をよく引き立ててくれます。
花が繊細なアジサイは、冬の寒さや夏の暑さに弱いことがあります。
けれどパラプルーは、寒さにも暑さにも強い品種です。
寒い冬の間も、戸外できちんと越冬できますし、夏の暑さでバテることも少ないです。
ただし、夏の過乾燥はアジサイの大敵です。
水切れに注意して管理すれば、花が終わった後も、ツヤのある葉で彩ってくれます。
生育はそれほど早くないので、鉢やコンテナなどに植え付けて育てることもできます。
もちろん、庭植えにして大株に育てることも可能です。
庭の隅に植えても、花色や葉色がはっきりとしているため、しっかり主張してくれます。
■パラプルーの育て方のポイント
基本の育て方は、一般のアジサイと同じです。
花色が土の酸度によって変わるので、咲かせたい色がある場合は、
土の酸度を調整する必要があります。
基本的にはピンクの発色が良いので、アルカリ性に整えておくのがお勧めです。
その場合は、赤いアジサイ専用の培養土や肥料を使うと、
比較的容易に管理できます。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は？
・アジサイ 挿し木の仕方
