アドリア
アドリア C)産直花だん屋
アドリアは、ヨーロッパで改良して作られた、西洋アジサイの品種です。
ブルーの花色で見かけることの多いアドリアですが、
他にはどのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方のポイントもご紹介します。
[アドリア]
■アドリアの特徴
◎西洋アジサイらしい大玉
アドリアは、西洋アジサイの仲間です。
アジサイは元々日本で自生していた植物ですが、日本から海外に渡り、
そこで改良されたものがまた日本に戻ってきました。
海外で改良されたアジサイは、日本で古くから栽培されていたアジサイに比べると、
大柄でボリュームがあり、色もはっきりとしたものが多いです。
アドリアも、テマリ咲きの花房は大きめで、装飾花がたくさん集まってこんもりと咲きます。
両性花はほとんど目立たず、装飾花に隠れるようにして咲きます。
花房は大きめですが、装飾花1つ1つは特別大きいというわけではありません。
また、花弁が4枚からなる一重咲きなので、
装飾花自体はとてもスッキリとした花形をしています。
たくさんの装飾花が、ぎゅっと集まって1つの花房となっており、
少し花弁をすぼめたように咲くため、さらにぎゅうぎゅうに詰め込んでいるように見えます。
◎抜けるようなマリンブルー
アドリアが販売されている時は、青い花色で咲いていることが多いです。
名前もアドリアと記載されていたり「アドリアブルー」と記載されていたりと、
そのお店によって異なる場合があります。
けれど、アドリアもアドリアブルーも、どちらも同じアドリアです。
元々、アドリアは土の酸度によって花色が変わる品種です。
土が酸性であれば青色に、アルカリ性であればピンク色になります。
ピンクに咲かせてもキレイですが、やはり青色に咲かせた方が美しいです。
ヨーロッパで改良されたということもあり、アドリアという名前には、
アドリア海の抜けるようなマリンブルーの意味も込められているのかもしれません。
開花が始まった頃は、花房全体が明るいグリーンですが、徐々に色づいていきます。
最終的には、花房全体が色づきます。
花弁に厚みがあるので、汚れにくく、長い間美しい花を見ることができます。
◎庭植えでも鉢植えでも
アドリアは西洋アジサイですが、耐暑性も耐寒性も強いので、
日本でも庭植えが可能です。
ただ、寒冷地では、冬の寒さによって芽飛びを起こすことがあるので、
軒下や玄関に取り込んでおけるよう、鉢植えで育てるのがお勧めです。
生長速度はそれほど早くないので、庭植えにしてもじっくりと生長を楽しむことが
できますし、鉢植えでも余裕をもって管理できます。
枝は丈夫で、株全体もガッシリとしているので、
花が咲いても枝が折れる心配はありません。
花数が多い時に雨が降ると、花房の重みで枝が倒れてくることがありますが、
あんどん支柱などを使って、支えてあげましょう。
葉の大きさは一般的なアジサイと同じくらいですが、色がやや明るいです。
爽やかなブルーの花と明るいグリーンの葉を見れば、
雨が続いて憂鬱な時期も癒されます。
アドリア、販売時のようす
■アドリアの育て方のポイント
基本の育て方は、一般のアジサイと同じです。
花色が土の酸度によって変わります。
青色なら酸性に、ピンクならアルカリ性に整えます。
アドリアの場合、ブルーの方が合う品種なので、
青いアジサイ専用の肥料や培養土を使うと、
初心者の方でも簡単に色を合わせることができます。
栽培する時は、年間を通して半日陰くらいの場所がお勧めです。
あまり直射には強くないので、日当たりの良い場所で育てたい場合は、
他の背の高い植物を近くに植えたり、寒冷紗や遮光ネットを使って日陰を作りましょう。
特に開花中は、直射が当たると開花の進みが早くなり、
早いうちに茶色くなってくるので、明るい日陰くらいの場所に置くと、花が長持ちします。
西洋アジサイの中では耐寒性もある方ですが、
寒冷地など、冬に極端に寒くなるような場所では、
軒下や玄関に取り込んだ方が安心です。
霜や強い寒風に当たると、翌年に伸びるはずの芽が傷む可能性があります。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方