アジサイ 挿し木苗の冬越し
冬越しして展開してきたアジサイ
アジサイを育てていると、剪定で切った枝が惜しい、
大切なアジサイを増やしたい、枯れた時のための予備に、
挿し木をしたいことがありますね。
いずれの場合でも、挿し木が成功した時に必ず訪れるのが、冬越しです。
アジサイはもともと寒さに強い植物ですが、
挿し木から育てた苗は、どのように冬越しをすれば良いのでしょうか。
[アジサイ 挿し木苗の冬越し]
■3号ポット以上の苗
アジサイの苗として一般的に流通しているのが、3号サイズのポット苗です。
挿し木をした状態で、すでにここまで育て、
さらに鉢植えや地植えとして定植した状態であれば、
特に冬越しを心配する必要はほとんどありません。
ただ、定植した時期が秋など落葉間近であった場合は、
念のため霜よけのみしておくと良いでしょう。
寒冷紗をかぶせておいたり、軒下の寒風の当たらない場所に置くことで、
霜を防ぎ、その後の生長を良くすることができます。
植え付けて何年か経った苗に比べると、
植え付けてすぐの苗はどうしても根張りがまだしっかりとしていません。
霜に当たると地表近くの根が傷み、春からの生育に影響することがあります。
特に寒い地方の場合は、霜が降りたり土が凍ったりすることが、
冬の間に何度も起きるので、簡単な防寒対策はしておきます。
秋の終わりに購入したアジサイの苗、みんな元気に育っています
■小さい苗
挿し木をして、まだ3号ポット苗ほどは生長していない苗の場合は、
定植可能なサイズにまで育った苗よりも寒さに弱いので、
防寒対策を行っておくようにしましょう。
・置き場所
まだ小さい苗の場合、定植をしていない場合も多いでしょう。
定植していても、鉢植えにしている場合は、移動も可能なので、
寒さをしのげる場所に置いておくのが安心です。
日当たりの良い軒下なら、雨を除け、寒風や霜も防げます。
雨の当たる場所だと、雨が続いた時に常に湿気が状態が続き、
土が凍ったり根が傷んだりしやすくなります。
アジサイは落葉樹のため、冬は枝に葉がありません。
そのため、日当たりの悪い場所に置いていても大丈夫、
と思われていることも多いのです。
しかし夜間に下がった鉢の温度を上げるには、日中の日当たりが必要になります。
特にまだ小さい苗の場合は、鉢やポットの中の土量も少ないので、
夜間の冷え込みによって凍る可能性が高くなります。
光を当てて光合成させることが目的ではなく、温度を上げるのが目的なので、
できれば日当たりの良い場所に置くのが最善です。
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・寒冷紗をかける
鉢やポットで管理しておらず地植え状態となっている場合や、
鉢やポット管理でも寒風が当たりやすい場所しか置き場所がない場合は、
寒冷紗を利用するのがお勧めです。
アジサイの枝に触れないように寒冷紗で覆います。
これだけでも、寒風を避けることができるので、
春から生長する大切な芽を守ることができます。
ただし、アジサイはもともと寒さに強い植物で、
ある一定の寒さに当たることで美しい花を咲かせます。
アジサイを覆うのは寒冷紗までにとどめ、
ビニールなどで覆うのはやめておきましょう。
ビニールで覆うと、中が蒸れて芽が傷んだり、
風通しが悪くなりすぎて病害虫の原因になることがあります。
春の挿し木苗、次の4月には、花芽もできています
・マルチをする
枝や芽に寒風が当たらないようにするのも大切ですが、根を守るのが大切です。
まだ小さい挿し木苗の場合、十分に根が発達していないこともあるので、
霜に当てたり、土が凍るようなことは避けるようにします。
霜よけや土が凍るのを防ぐためには、マルチがお勧めです。
ビニールマルチの利用は難しいので、敷きワラ、腐葉土などがお勧めです。
見た目に気を使いたいということであれば、腐葉土が安く土に還るので使いやすいです
バークチップやクルミの殻などを使うことで、見た目も良くなります。
・水やりの頻度
アジサイは冬の間、落葉した状態となるため、それほど水を必要とはしません。
水やりが多く、常に湿った状態となっていると、
夜間に冷え込んだ時に土が凍りやすくなり、あまり良い環境とはいえません。
ただ、まだ小さい苗の場合は、鉢土の量が少なかったり、
根が張っている部分が狭いため、すぐに土が乾いてしまう場合もあります。
あまりにも乾燥が続くと、冬といえども根が傷み、春から生長に影響が出ます。
水やりの目安としては、土の表面が乾いたなと感じてから、
3日~5日後に水を与える方法です。
ポットや鉢の大きさ、地植えにしている場合は土質などによりますが、
水はけの良い土を使っている場合は、
乾いたなと感じてから3日を目安にします。
水を与えるのは、午前中が良いです。
午前中に水を与えると、夕方には余計な水分が抜け、土が凍りにくくなります。
反対に夕方に水を与えると、その後どんどん気温が下がってくるので、
土が凍って根が傷む可能性が高くなるので、必ず避けるようにしましょう。
夕方に見た時に土が乾いているなと感じても、
翌日の午前中に水を与えても間に合います。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方