いろは

アジサイの育て方.net

いろは

読了までの目安時間:約 8分

 

スポンサードリンク


いろは C)園芸ネット

 

 

いろはは、長野県が改良して作った、ガクアジサイの品種です。
長野県からは、いくつか素敵なアジサイ品種が登場しています。

 

どれも見目が非常に良いため、プレゼントとしてもお勧めの品種ばかりです。

 

そんな中で、いろはにはどのような特徴があるのでしょうか。

また、育て方のコツなども、あわせてまとめました。

 

 

[いろは]

 

 

■いろはの特徴

 

・上部一面の花
アジサイの花房の形には、大きくわけてガク咲き・テマリ咲き・
半テマリ咲きの3種類があります。

 

けれどいろはの花房は、一見するとどれとも判断がつけられない姿をしています。

 

というのも、一般的なアジサイの場合、両性花や装飾花が集合して、
1つの花房を形成しています。

 

もちろん、いろはもたくさんの両性花や装飾花が集まって、
1つの花房を形成しているのですが、
花房と花房との間に隙間がほとんどないのです。

 

花房のサイズが大きく、しかもふわりと広がるように咲くため、
花房同士がくっついていて株全体が花で埋め尽くされているように見えるのです。

 

よく見てみると、各枝に花房がついていて、
ガク咲きから半テマリ咲きの咲き方をしていることがわかります。

 

両性花は中心に集まり、その周りに大ぶりな装飾花が多数ついています。

 

装飾花は花弁数の多い八重咲きで、サイズの大きさも相まって、
かなりボリューミーに見えます。

 

けれど花弁がシャープな形をしているため、ぼってりと重たい印象はありません。

 

ぱっと開いた装飾花は、まるで大きな星が瞬いているようにも見え、
昼も夜も美しいです。

 

いろはは両性花も八重化しています。

 

そのため、装飾花よりは小さいものの、両性花にもある程度のボリュームが生まれ、
より一層株が花で埋まっている印象が強くなります。

 

 

C)千草園芸

 

 

・鮮やかな濃いピンク
いろはの基本の花色は、鮮やかな濃いピンク色です。

 

土の酸度によって花色が変わる性質を持っているため、
土が酸性になると紫がかった色に咲きます。

 

紫色に咲いても色が濃く、
ピンクの時とは違った少し大人っぽい雰囲気で素敵です。

 

ピンクの発色も非常に良いので、自然に任せても好みで咲き分けても良いでしょう。

 

蕾から開花開始時は、全体的に緑色をしています。
緑があまり退色せず、そのまま花弁の縁から地色が入ってきます。

 

色が入り始めた後、徐々に花の中心に向かって色が広がっていきますが、
外側から内側に向けて色が薄くなるため、グラデーションになります。

 

この時、縁には細いラインが入り、特に濃い色が入ります。

 

色づきが進んでくると、縁取りがあまり目立たなくなり、
気づけば全体が濃いピンクに染まっている状態となります。

 

いろはは初夏だけでなく、秋まで花を楽しめる、秋色アジサイでもあります。
夏の間、直射の当たらない涼しい場所で管理すれば、花が傷まずそのまま残ります。

 

色は満開時から徐々にピンクが抜けていき、ビンテージ感のある色に変化します。

 

咲き始めから満開、そこからまた秋色と、
一度咲くと色々な表情を長く楽しめるのも、いろはの魅力です。

 

 

 

 

・生育旺盛で強健
いろはは、一面に花を咲かせますが、
枝がとても丈夫なので折れる心配はありません。

 

時々枝が曲がったり倒れてくることがあるので、
その場合は支柱を使って支えてあげると良いでしょう。

 

葉色はやや濃いですが、サイズや形は標準的です。

 

花色がはっきりとしているので、葉はあまり目立ちませんが、
しっかりと花房を引き立ててくれます。

 

色の主張が強い品種ですが、庭に一株入ることで、
とてもおしゃれな雰囲気になります。

 

単体でもかなり見栄えのする品種なので、鉢植えにして楽しむのもお勧めです。

 

生育は旺盛で性質が丈夫なので、家庭でも十分に栽培を楽しめます。

 

 

■いろはの育て方のポイント

 

基本の育て方は、一般のガクアジサイと同じです。

 

基本の花色は濃いピンクですが、土の酸度によって色が変わります。

土がアルカリ性ならピンクに、酸性なら紫になります。

 

どちらの色も素敵なので、自然に任せるのも良いですが、
好みの色に咲かせるなら酸度調整が必要になります。

 

ピンクに咲かせるなら赤いアジサイ専用、
紫に咲かせるなら青いアジサイ専用の培養土や肥料を使うと、
比較的簡単に管理できます。

 

秋色アジサイを楽しめる品種ですが、本来の剪定の時期は7月中です。
これより後に剪定すると、翌年の花を望めなくなります。

 

翌年も花を楽しむために、7月中に開花している枝の半数を剪定します。

 

残りは秋まで楽しんでから晩秋に剪定すると翌年の花は咲きにくくなりますが、
先に剪定した枝に花がつきやすくなります。

 

あるいは、7月中旬までに、剪定予定位置よりも上に発生した新芽を摘む、
という方法もあります。

 

先に新芽だけ摘んでおくことで、
花を残したまま下の新芽を充実させることができます。

 

秋まで花を楽しんだら、晩秋に剪定予定位置で切ります。

 

剪定位置より下の新芽はすでに充実しているため、
翌年にも花をつけやすくなります。

 

花を多く残せるので、枝数が少ない時に有効な方法です。

 

■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方


スポンサードリンク

 

タグ :

アジサイの種類

人気の記事