ラグランジア ブライダルシャワー

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ラグランジア ブライダルシャワー

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ラグランジア ブライダルシャワー  c)園芸ネットプラス

 

 

ラグランジア ブライダルシャワーは、
PROVEN WINNERSが改良した新品種で、ガクアジサイの仲間です。

 

まだとても新しい品種で、2020年の春から販売が開始されます。

 

従来のアジサイとは異なる特徴を、
ラグランジア ブライダルシャワーはたくさん持っています。

 

ラグランジア ブライダルシャワーが持つ特徴と、
栽培のポイントをまとめました。

 

 

[ラグランジア ブライダルシャワー]

 

 

■ラグランジア ブライダルシャワーの特徴

 

・従来にない花姿
アジサイといえば、両性花と呼ばれる小さな花が中央にたくさん集まり、
それを囲むようにして、装飾花と呼ばれる大きめの花が咲く、
ガク咲きタイプが有名です。

 

それ以外にも、装飾花が玉状に集まって咲くテマリ咲きタイプや、
両方の中間のように咲く半テマリ咲きタイプもあります。

 

ラグランジア ブライダルシャワーは、
この3つのどれかに分類するとすれば、半テマリ咲きです。

 

けれど、剪定の仕方や生育状況によって、
見え方が変わるのがこの品種の特徴でもあります。

 

両性花と装飾花の両方が咲く品種ですが、
花房の輪郭がはっきりとする場合もあれば、はっきりしない場合もあるのです。

 

ラグランジア ブライダルシャワーは、剪定の仕方によって、
花数や花房の付き方が大きく変わります。

 

性質として、主枝から発生した側枝に花房がつきます。
そのため、剪定の仕方によって、花房の数が大きく変わるのです。

 

さらに、どのように株姿を維持しているかによって、花房と花房との距離が変わります。
そのため、場合によっては花房と花房とが重なり、輪郭がはっきりとしないのです。

 

つまり、ラグランジア ブライダルシャワーは育てる人によって、
花の見え方が変わる、非常に珍しくも面白いアジサイ品種なのです。

 

花房をじっくりと観察してみると、
小さな両性花と大きい装飾花とに分かれていることが分かります。

 

両性花は小さいですが、きちんと開花し、咲いた両性花はカスミソウのようです。

装飾花は、大きめの花弁が4枚のシンプルな一重咲きです。

 

花弁の数が少ないですが、その分フォルムがすっきりとしていて、
清楚な雰囲気を壊しません。

 

また、花弁の縁がギザギザとしているので、自然と花房全体に動きが出ます。

 

大きめの装飾花の間にカスミソウのような愛らしい両性花が加わり、
まるで花束のようにも見えます。

 

・可愛らしく清楚な花色
ラグランジア ブライダルシャワーは、花房や株姿が特徴的ですが、
花色もとても美しいです。

 

目立つような濃い色ではありませんし、花色の変化が激しいわけでもありません。
けれど、奇抜な花姿を中和するような美しい花色が、株全体のバランスをとっています。

 

咲き始めは、明るいグリーンに白が入ったカラーリングです。
その後、咲き進むにつれ白の分量が多くなり、一度は全体が真っ白になります。

 

花もちの良い品種なので、比較的長く花を楽しめるのですが、真っ白になった後、
実はまだ花色が変化します。

 

ずっと白色だと思っていた花色が、気付くと淡いピンク色になっているのです。

 

ピンクもけっして濃くはなく、淡く白ににじむように入るので、
変化には気づきにくいかもしれません。

 

けれど、その変化の仕方も、変化後の花色も、
株全体の雰囲気をまったく壊すことがなく、
可愛らしさや清楚な雰囲気を残したまま、花が終わるまで楽しめます。

 

 

 

 

・管理が楽な特徴がたくさん
ラグランジア ブライダルシャワーの株姿が変わっているのは、
従来のアジサイとは異なる性質を持っているためです。

 

その性質というのが、花房の付き方です。

 

一般的なアジサイの多くは、前年に伸びた枝から出た側枝の中でも、
充実したもののみに花房がつきます。

 

ところがラグランジア ブライダルシャワーは、
伸びた枝から発生した側枝すべてに、花房がつくのです。

 

通常であれば、1本の枝には1つの花房しかつきません。

 

けれど、ラグランジア ブライダルシャワーは、1本の枝に側枝の数だけ花房がつく、
非常に珍しい性質を持っているのです。

 

この性質があるため、剪定の時期ややり方が1つではなくなり、
育てる人によって株姿や花数が変わる、面白い品種となっています。

 

枝自体は細めですが、しなやかで丈夫ですし、花房自体がそれほど大きくはないので、
たくさんの花房がついても、折れる心配はありません。

 

ただ、長く伸ばして仕立てる場合は、折れるというよりも、
倒れたり下垂したりする場合が出てきます。

 

そういった場合は、あんどん支柱を利用したり、
フェンスやオベリスクなどに誘引しつつ、仕立てていきます。

 

花付きが非常に良い品種なので、満開時には枝や株全体を覆うように花が咲き、
見事な花姿を観賞できます。

 

葉の色は濃い緑色で、清楚な花色を引き立たせてくれます。
葉のサイズはあまり大きくなく、やや細葉です。

 

葉が小さい分、水分の蒸散量が少なく、
鉢植えでも水管理がしやすいのも嬉しい特徴です。

 

コンパクトに剪定して鉢植えにしても良いですし、
庭植えにして長く枝を伸ばして楽しむのも良いでしょう。

 

仕立て方によって、庭植えからベランダガーデンまで幅広く利用できます。

 

花色も白がメインとなっているので、和風・洋風どちらにも合いますし、
他の植物との相性も抜群です。

 

もちろん、ラグランジア ブライダルシャワー単体でも楽しめます。

 

 

■ラグランジア ブライダルシャワーの育て方のポイント

 

水やりや肥料、日照などの管理は、一般のアジサイと同じです。

剪定は必ずしなければならない、というわけではなく、仕立て方によって変えます。

 

剪定をせずに枝を伸ばし続けることで、1本の枝につく花房を増やせます。
剪定をほとんどしないので、自然な枝の伸びや株姿を楽しめます。

 

鉢植えでの栽培など、コンパクトに仕立てたい場合は、抑えたい長さに剪定します。

 

全体がこんもりとした形になるようイメージして剪定すると、
葉が展開して花が咲いた時に、可愛らしさがさらに増します。

 

剪定を行う場合は、9月中旬頃までに行うのがお勧めです。

 

従来のアジサイよりも遅くに剪定が可能なので、
花が傷むまで、長期間の鑑賞ができます。

 

■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方


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アジサイの種類

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