レモンウェーブ
レモンウェーブ C)園芸ネット
レモンウェーブは、ガクアジサイの1品種です。
ニュージーランドで改良されて作られた品種なので、
西洋アジサイと表記されている場合もあるようです。
レモンウェーブには、どのような特徴があるのでしょうか。
また、育て方には何かコツがあるのでしょうか。
[レモンウェーブ]
■レモンウェーブの特徴
・花色が面白い
レモンウェーブの花房は、ガクアジサイによくあるガク咲きタイプです。
小さな両性花が中央に集まって咲き、その周りを囲むように大きな装飾花が咲きます。
装飾花が両性花を囲んでいる様子が額縁に似ていることから、
ガクアジサイと呼ばれるようになったという説もあります。
レモンウェーブは両性花がたくさんついているので、
開花するとしべがたくさん上がって、ふわふわした印象になります。
花房全体がふんわりとドーム状に整うので、全体的なおさまりも良いです。
装飾花は、花弁が4枚~5枚の一重咲きです。
八重咲き品種に比べるとボリューム感は劣りますが、
その分ふわふわの両性花をしっかりと囲んでいて、花房全体のバランスが良いです。
レモンウェーブの基本の花色は、青色です。
ただ、土の酸度によって花色が変わる性質を持っているので、
酸度が変われば花色も変化します。
装飾花と両性花は、どちらも同じ色に染まりますが、濃淡が出るのが特徴です。
両性花の方の色が濃く出て、装飾花の方は色がかなり薄いです。
装飾花をよく見てみると、青色だけでなく、わずかに紫色や白色も混ざっているため、
モザイクのようなマーブルのような、不思議な色になります。
株ごとの個体差や栽培環境によっても色の違いが出てくるので、
何年育てていても飽きることがありません。
・葉色が面白い
レモンウェーブは、花房もキレイで見ごたえがありますが、栽培の特徴は葉色です。
一般的なアジサイの葉色は、緑色一色です。
葉全体の色は均一なのが普通ですが、
レモンウェーブは明るいグリーンに黄色や白の斑が入る珍しい品種です。
葉の縁から白や黄色の斑が入りますが、入り方は一定ではありません。
同じ株でも、違う葉であれば斑の出方は変わります。
白だけが出る場合もありますし、黄色だけが出る場合もあります。
アジサイは、初夏から梅雨にかけて花を咲かせます。
雨に負けずに咲く花の姿は美しく、それだけで育てる価値はあるのですが、
やはり花期が終わった後は花がなくなるので寂しくもあります。
晩秋になって落葉するまでは、一般的なアジサイ品種も葉が残りますが、
緑一色の葉では物足りないということもあります。
そんな時にお勧めなのが、レモンウェーブです。
7月中の剪定を終わらせた後も、斑入りの葉がたくさん残っているので、
今度はカラーリーフとして楽しむことができます。
秋になって寒さを感じる頃になると、斑入りの葉も落ちてしまいますが、
鑑賞機関は一般的なアジサイよりも長くなります。
・育て方は一般的
レモンウェーブは見た目が珍しいため、
育て方も難しいと思われることが多いですが、そんなことはありません。
基本的な育て方は、一般のアジサイと同じです。
葉が目立つ品種ですが、花付きがとても良いので、
大株になればなるほど枝数が増え、花房の数も増えていきます。
庭植えにして大株に仕立てた株は、たくさんの花房をつけて見ごたえも抜群です。
剪定や植え替えをきちんと行えば、鉢植えでの栽培も可能です。
花が咲いているうちは単体で、花が終わった後は、
他の植物と組み合わせて鉢植えをレイアウトするのも面白そうです。
斑入りなので、どちらかといえば洋風の庭に合わせやすいですが、
合わせる植物によっては、和風の庭でも映えます。
■レモンウェーブの育て方のポイント
基本の育て方は、一般のアジサイと同じです。
基本の花色は青色ですが、土の酸度が変わると色が変わります。
土が酸性なら青、アルカリ性なら薄い赤紫になります。
自然に任せても良いですが、咲かせたい色がある場合は、酸度調整が必要です。
青いアジサイや赤いアジサイ専用といった、培養土や肥料を使うと便利です。
葉の観賞価値が高い品種なので、水切れなどで葉が傷まないように注意します。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方