アジサイ 下葉 白い
アジサイの鉢植えの下葉が白くなり落葉するのは？
Q：アジサイの鉢植えの下の方の葉が白くなり、落葉しました。
害虫のようなものは見当たりませんでした。
花や葉は萎れてはおらず、元気そうにも見えますが、
これは古くなった葉が生理的に落ちただけなのでしょうか。
A：生理落葉もありますが、根鉢の様子をチェックしてください。
[アジサイ 下葉 白い]
アジサイは丈夫で育てやすい植物のため、初心者でも比較的失敗が少ないです。
けれど、丈夫であるがゆえに、不調を見逃すことも多いので、注意が必要です。
下葉の白化と落葉は、少し心配ですね。
他の異常が特に見られないとのことなので、
今回の白化で考えられる原因は、根詰まりです。
いただきものの鉢植えということですので、いつ植え替えされた株かは分かりませんが、
まずは鉢の内部の状態をチェックしてみましょう。
■根詰まりのチェック
今回の症状の原因として考えられるのは、根詰まりです。
もちろん、害虫などの原因の可能性も考えられますが、
目視できる害虫がいないのであれば、根詰まりの可能性が非常に高いです。
根詰まりかどうかを確認するために、いくつかのポイントがあります。
・表土が網状になっている
鉢の中の土の表面を、よく観察してみてください。
表面が網目状になっていたり、
植物の芽ともいえないような繊維のようなものがびっしりと張っている状態なら、
確実に根詰まりです。
この表面に見えている網目状のものは、アジサイの根です。
本来であれば土の下部に伸びるはずの根は、
伸びるスペースがなくなったことで、地表まで出てきてしまっています。
一度鉢から根鉢を抜いてみるとよくわかりますが、こういった状態になっている株は、
根鉢を鉢から抜いてみると、根鉢の表面にもびっしりと根が回っています。
・鉢の底から根が見えている
鉢を傾け、底がどうなっているかを見てみましょう。
鉢には、必ず水が抜けるための穴があいています。
鉢の種類によって、穴の数は異なりますが、その穴から根が出ていないかをチェックします。
鉢の底穴から根が見えているようであれば、
すでに根が伸びるスペースがないという証拠になります。
・水の通りが悪い、良すぎる
水を与えた時、地表に水が溜まった状態になり、なかなか抜けないことがあります。
あるいは、水を与えると、とどまることなくスーッと水が抜け出てくることもあります。
いずれの場合も、鉢の内部が根で詰まっている状態です。
根鉢が根でいっぱいの状態になっていると、ほとんど土がないくらいになります。
根で鉢の中がいっぱいになっているために水が抜けにくくなり、
地表にいったん溜まったようになり、なかなか抜けないのです。
水を与えた時に、簡単に水がスーッと抜けてしまうのは、
水はけが良いように見えますが、これも危険です。
水の抜けが早すぎると、水がしみこむことができていないということになります。
根詰まりの状態になると、保水するための土が極端に少なく、
決まった道ができてしまっているため、異様に水抜けが早くなります。
■根詰まりの対処法
根詰まりであることが分かったら、鉢増しをしてあげましょう。
本来であれば、花後や落葉後に植え替えをするのがお勧めですが、
根詰まりの状態だと分かっているのであれば、鉢増しを優先させます。
根詰まり状態で放っておくと、保水力のない状態で暑い夏を迎えるため、
水切れを頻発して調子を崩す原因となります。
一回りか二回り大きい鉢に、新しい土を使って植え替えます。
土の量が単純に増えるので、保水や保肥力が上がります。
ただし、本来は植え替えの適期ではないので、根鉢は崩さないように、
そのまま植え替えます。
根鉢を崩して根の整理をするなら、落葉後の植え替え時に行います。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は？
・アジサイ 挿し木の仕方
