アジサイ 元気がない
アジサイの花はもちろん、葉や茎、根も観察しましょう
アジサイを育てているけれど、最近どうも元気がなさそう。
昨日植え替えたアジサイが、今日はぐったりとしている。
アジサイを育てていると、こういった悩みをよく聞きます。
アジサイが調子悪く元気がないように見える原因は1つではありません。
育てているアジサイの特性を知り、原因をつきとめて改善してあげましょう。
[アジサイ 元気がない]
■症状をチェックする
まずは症状のチェックです。
アジサイにどのような症状が出ているのかを見ることで、
何が原因か分かりやすくなります。
・枝がぐったりしている
植え替えた次の日や、急に晴れて気温が高くなった日など、
枝からぐったりと倒れていることがあります。
葉や花も萎れたようになっていて、見るからに元気がない状態です。
挿し木苗の様子も日々観察しましょう
・葉が茶色くなっている
枝は問題ないけれど、葉先などが茶色く変色してくることがあります。
春に新芽が出る時、品種によっては新芽の色がとても濃く、
茶色に見えることがあります。
その後は緑色に変化するので、この場合は問題ありません。
問題なのは、緑色をしていたはずの葉が、茶色くなった場合です。
・葉が黄色くなっている
株元に近い部分の葉の色が薄くなったり、黄色くなることがあります。
茶色く変色する時は、上部の葉や葉先が変色することが多いですが、
黄色くなる場合は葉全体の色が薄くなることが多いです。
葉の色が薄かったり、傷んでいるのアジサイには、何か問題があります
■原因を調べる
症状のチェックが終わったら、次は原因を調べます。
似たような症状が出ていても、実は原因が違うことがあります。
原因が違えば対処法も異なるので、しっかり判別できるようになりましょう。
・土の状態を見る
土が乾いていないかどうかを確認します。
土が乾いている場合は、水を与えてみましょう。
水を与えた後、半日ほど経って症状が軽くなっているかどうかを見ます。
症状が軽くなっていれば、水切れを起こしていた可能性が高いです。
水切れも、単に土が乾いただけの場合と、
根詰まりを起こしてうまく水を吸い上げることができなかった場合の、
2つのパターンがあります。
反対に、土が湿っているのにぐったりとしている場合は、
根腐れを起こしている可能性が高いです。
肥料と日光が不足していたアジサイ
・鉢の裏もチェック
鉢の裏の穴を見てみましょう。
この穴から根が見える場合は、根詰まりを起こしている可能性が高いです。
鉢の中が根でいっぱいだと、根が水分を吸えず、調子が悪くなります。
また、肥料成分を吸い上げられず、葉の黄変も起こっている場合があります。
・日当たりを確認する
アジサイを育てている場所に日当たりを確認しましょう。
アジサイは半日陰を好むものが多いため、
日当たりが強すぎる場所、特に西日が強く当たる場所などは、
葉焼けを起こしてしまい、葉の先端が茶色くなります。
品種によっては、日向でも問題なく育つものもあるので、
育てているアジサイがどのような環境や日照を好むのかも、調べておきます。
隅田の花火、真夏は半日陰か朝のみ日の当たる場所に
■原因別の対処法
原因が特定できたら、さっそく対処していきます。
早めに対処すると、改善される可能性がより高くなります。
・根詰まり
鉢底から根が見えているような、
根詰まりの状態になっていたら、植え替えを行いましょう。
アジサイの植え替えは、花後に行うのは普通ですが、
のんびりしていると悪化するので、できるだけ早く行います。
根鉢を崩さず、一回りか二回り大きい鉢に植え替えるだけでも、
根が広がるスペースができます。
さらに土の量が増えることで、
水分を保持する力が強くなり、水切れを起こしにくくなります。
どうしても鉢のサイズを大きくできない場合は、
根鉢を三分の一ほどくずして根を整理してから植え替えます。
ただし、真夏はあまり根を触るのは良くありません。
どうしても真夏に植え替えが必要になった場合は、
鉢のサイズを大きくし、通常の植え替え適期に根の整理をすると良いです。
・根腐れ
根腐れは、過湿によって起こることが多い症状です。
一度鉢から根鉢を抜き、土の状態を確認しましょう。
土自体が粘土質などで水はけの悪い状態であれば、
三分の一ほど根鉢を崩してから、新しい培養土などを使って植え替えます。
この時、茶色~黒に変色している根は、傷んでいる根なので、
ハサミで切って取り除いておきます。
この場合は、できれば真夏を避けた方が、
植え替えた後の回復が早くなります。
花のボリュームが大きい場合は、切り花にしても楽しめ株の負担も軽くなります
・水不足
水を毎日与えていても、与え方が悪ければ水切れを起こします。
アジサイが一番生育している時期は、葉がよく茂っています。
葉の上から水をかけるような水やりの仕方だと、
どうしても葉で水が遮られてしまい、肝心の土にまで届きません。
水を与える時は、葉をよけて土に水がかかるように与えましょう。
また、単純に鉢土の量が少なすぎる場合があります。
特に購入した開花株などは、
株の大きさに対して鉢が小さすぎることが多いものです。
花が終わったら花ガラを摘み、一回り大きい鉢に植え替えましょう。
土の状態が悪くなければ、根鉢を崩さなくても構いません。
用土は市販されている草花用の培養土でも良いですし、
アジサイ専用のものでも良いでしょう。
土の量が増えることで、過乾燥になるのを防ぐことができます。
・日当たりが良すぎる
アジサイは、品種によって好む日照条件や時間が異なります。
日向を好むものであれば、一日中日当たりの良い場所でも、
葉焼けを起こすことはあまりありません。
半日陰~明るい日陰を好むような品種を、
日向に置いていると、強い日差しで葉が乾燥し、葉焼けを起こしやすくなります。
葉焼けしているアジサイを見つけたら、
午前中に光が当たるような、半日陰の場所に移動してみましょう。
症状が改善するようであれば、
日向よりも半日陰の方を好む品種ということになります。
アジサイの葉が落ち着くね♪
・肥料切れ
アジサイは葉を茂らせ、花を咲かせるため、肥料が必要になります。
肥料切れを起こすと、葉の色が全体的に薄くなり、黄変する場合があります。
ある程度大きく育ったものや、地植えにしているものであれば、
年に数回の追肥で間に合うことがほとんどです。
鉢植えにしているものは、
鉢底から余分な水と一緒に、肥料成分も流れてしまいます。
そのため、地植えと同じように追肥をしていても、
肥料切れを起こすことがあります。
葉色が悪くなってきたら、薄めに作った液体肥料を与えてみましょう。
症状が改善されるようであれば、肥料切れが原因ということになります。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方