アジサイ 葉焼けしたら?
葉焼けしたアジサイ
アジサイといえば、青や紫、ピンクの花を梅雨に咲かせているというイメージがあります。
けれど、実はたくさんの品種が存在し、花色や花房の形、花の形も様々です。
基本的には丈夫で育てやすいアジサイですが、場合によっては異常が出ることもあります。
ふと見ると葉が焼けたようになっていることもあります。
アジサイの葉焼けはどうして起こるのでしょうか。
また、葉焼けが起こった場合はどうすれば良いのでしょうか。
[アジサイ 葉焼けしたら?]
■葉焼けとは?
葉焼けとは、植物の葉が焼けたように変色し、乾燥してしまう症状を指します。
変色の仕方も幅があり、
アジサイの場合は葉の一部の緑が薄れて黄色っぽくなったり、茶色くなります。
時には、黄色く変色した部分に茶色い斑点のようなものが出ることもあります。
アジサイの株にはたくさんの葉が繁りますが、
葉は光合成をして養分を作り出す大切な器官です。
葉焼けをしてしまうと、光合成できる量が減ってしまい、作りだす養分も減ります。
それによって、生育不良になるばかりか、花付きも悪くなります。
葉焼けを放置していると、悪ければ葉自体が落ちてしまうこともあります。
こうなると、光合成量がどんどん減ってしまうので、アジサイにとって良くありません。
葉先だけ、葉の一部だけが変色しているからと楽観視していると、
そのまま枯死することもあるので注意が必要です。
■葉焼けの原因
葉焼けの原因は、1つではありません。
水切れで起こることが多いですが、それ以外にも原因はあります。
何が原因かを知ることは、対処する時に非常に重要です。
・水切れ
アジサイで葉焼けが起こる主な原因は、水切れです。
アジサイはもともと水切れに弱い性質を持っています。
そのため、水切れが頻発すると葉が傷み、葉焼け症状が出やすくなります。
・日差しが強い
アジサイは明るい日陰や半日陰を好むといわれていますが、
西洋アジサイなどは日当たりの良い場所でも育てられます。
ですが、真夏の日差しが強い時期に直射を受け続けると、
葉が乾燥して葉焼けの症状が出やすくなります。
また、直射が当たることで土も乾きやすくなり、
水切れも併発することでさらに葉焼けが起こりやすくなります。
・肥料焼けや根腐れ
水切れに弱いアジサイですが、あまりにも水を多量に与えたり、
腰水状態で常に土が湿気た状態になると、根が傷んで根腐れになります。
これと同じように、一時に多量の肥料を与えたり、
濃度の高い液体肥料などを与えることで、根が傷んで肥料焼けが起こることがあります。
いずれの場合も、地下の根の状態はパッと見ただけでは分かりませんが、
症状が葉に出ることが多く、乾燥してできた葉焼けとよく似ています。
フジの木の下にアジサイを移動させました
■アジサイが葉焼けしたら
アジサイが葉焼けしているのを見つけたら、すぐに対処しましょう。
大丈夫だろうと放置していると、どんどん症状が悪化してしまい、
最悪は枯れることもあります。
葉焼けの症状が出ている葉は、自然に落ちてしまうまで枝につけたままにします。
見た目が痛々しく感じることもありますが、
枝についているうちは光合成をしている可能性も高いので、
そのままにしておいた方が養分を作れます。
まずは該当する原因と探りましょう。
原因がわからないうちは、どう対処すれば良いのかの答えも出ませんし、
対処法を間違えると、かえって悪化することもあるので、
きちんと原因と対策を練る必要があります。
・場所を移動する
直射が当たって葉焼けしている場合、場所を移動させましょう。
日当たりを好む品種であっても、午後からの日差しのない半日陰のような場所であれば、
問題なく生育することがほとんどです。
ただし、日向を好む品種の場合、真夏のみ半日陰に移動させ、
秋から春は日当たりの良い場所に置くのがお勧めです。
・遮光する
地植えにしていて移動が難しい場合は、遮光して陰を作ってあげましょう。
寒冷紗や遮光ネットなどを設置することで、人工的に陰を作れます。
日当たりを好む品種の場合は、午後からの日差しが遮られるように設置し、
できれば午前中は日差しが当たる方が良いでしょう。
特に西日を遮るように設置すると、土の乾燥も抑えられます。
・水切れに注意
アジサイが葉焼けするのは、水切れが原因であることが多いです。
アジサイは株が大きくなればなるほど枝数が増え、枝数が増えれば葉数も増えます。
葉も平たく大きめなので、夏の暑い時期は蒸散量も増えます。
朝水をたっぷり与えても、夕方には乾いていることがあります。
特に鉢植えは、保持できる水分量が地植えよりも少ないので、
土の状態をこまめにチェックしておきましょう。
地植えの場合も、雨が長く降らない時などは、
土の状態を見ながら水やりを行います。
・水の与え方に注意
アジサイは水を好みますが、決して腰水にしないことです。
鉢皿やバケツなどに水を張り、そこに鉢をどぼんと浸けた状態にしていると、
常に湿気た状態になります。
さらに底に水分が溜まり、根腐れも起こりやすくなります。
鉢植えの場合、水を与える時は鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えますが、
鉢底から流れる水が切れるまでは、鉢皿なしの状態にしておきます。
鉢皿をした状態で水やりをした場合は、鉢皿に溜まった水を必ず捨てるようにします。
また、日中に土が乾いているように感じても、水やりは夕方まで我慢します。
日中の気温が高い時間帯に水やりをすると、蒸れや根傷みの原因となります。
できれば朝の涼しい時間帯か、日が暮れる頃に水やりをします。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方