アジサイ 蕾が黒くなって枯れる
ちょっと元気のないアジサイの蕾
アジサイは初夏~梅雨の時期を彩ってくれる、とても美しい植物です。
近年は母の日のプレゼントとしても人気があり、切り花のカーネーションと並んで、
鉢花のアジサイが定着しつつあります。
アジサイはもともと丈夫で育てやすく、家庭でも比較的失敗の少ない花木です。
けれど、時にはうまく花が咲かないこともあります。
[アジサイ 蕾が黒くなって枯れる]
開花時期に多いトラブルに、蕾はついたものの黒くなって枯れてしまった、
というものがあります。
アジサイの蕾はなぜ黒くなるのでしょうか。
■蕾が黒くなる原因と対策
・乾燥
アジサイはとても丈夫ですが、乾燥には弱いです。
寒くなって落葉した後、春になって再び生育が始まるまでは、
ほとんど活動が止まっています。
その間はやや乾燥気味に管理しても問題ありませんが、生育期の乾燥は要注意です。
春になって寒さが和らいでくると、枝の節から発生している新しい芽が、活動を始めます。
この時に寒風に当たったり、水切れを頻発させていると、せっかくの芽が傷みます。
新芽には水分が多く含まれているため、乾燥によって大切な水分が抜けると、
傷んで枯れてしまいます。
それと同じように、蕾も水分が多く柔らかいので、水切れなどの乾燥の影響をもろに受けます。
一度乾燥して傷んだ蕾は元に戻らず、そのまま黒く変色してカサカサになります。
傷んだ蕾は元に戻りませんが、葉などがの傷みが少ないのであれば、
剪定して通常の管理を続けることで、また翌年以降に花が咲くようになります。
アジサイが揃って咲き出すと、嬉しいですね
・根詰まり
水やりはしていても、水切れ症状がよく起こることがあります。
その原因が、根詰まりです。
根詰まりは、根鉢が根でいっぱいになることで、鉢植えにしていると起こりやすいです。
根鉢の中が根でいっぱいになっているため、その分土が減ってしまい、
保水力がかなり低下します。
そのため、頻繁に水やりをしていても吸収される水分が減り、
水切れと同じ様な症状が出るようになります。
蕾のうちに水切れが頻発すると、過乾燥と同じように蕾が黒く変色し、枯れてしまいます。
鉢植えでアジサイを育てるのであれば、定期的な植え替えが必要になります。
植え替えの時は、元の鉢よりも一回りか二回り大きい鉢に植え替えると、
土の量と根が伸びるスペースが増えて、地上部の生育も良くなります。
鉢サイズを同じままにしたい場合は、休眠期に根鉢を崩して根を切って植え直します。
この時、根が減った分地上部の枝数も減らしておきます。
枝数が同じままだと、根の活動量が地上部のボリュームに見合わず、
うまく養水分が回らなくなります。
・病気
蕾が黒くなる症状が出た時、他の葉などに、黒っぽい病斑が出ていないかを見ます。
アジサイがかかりやすい病気に、炭疽病やすすカビ病などの可能性があります。
黒くなった蕾を含んだ枝は剪定して処分し、適切な薬剤を散布するなどして、
病気の防除につとめます。
症状が出ている部分には、病原菌が多く残っている可能性があるので、
そのまま放置せず必ず処分しておきましょう。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方