アジアンビューティーBENI
BEアジアンビューティーNI C)千草園芸
BEアジアンビューティーNIは、日本に自生しているヤマアジサイと、
西洋アジサイをかけ合わせてできた品種です。
西洋アジサイのモダンな雰囲気と、ヤマアジサイの清楚な雰囲気を合わせ持つ、
アジアンビューティーBENIには、どのような特徴があるのでしょうか。
[アジアンビューティーBENI]
■アジアンビューティーBENIの特徴
◎華やかさの中に清楚な雰囲気
アジアンビューティーBENIは、ヤマアジサイと西洋アジサイをかけ合わせてできた品種です。
ヤマアジサイといっても、とてもたくさんの品種がありますが、
「紅（くれない）」という品種が使われているのが、アジアンビューティーBENIです。
ヤマアジサイの紅もとても美しく、白から赤に色が変わる姿は、
数多あるヤマアジサイの品種の中でも、とても人気があります。
アジアンビューティーBENIは、花房がテマリ状になるテマリ咲きタイプです。
元となったヤマアジサイの紅は、中央に両性花が咲き、
その周りに装飾花が咲くガク咲きタイプなので、花形が異なります。
アジアンビューティーBENIの装飾花は、
花弁が4枚の一重咲きで、花弁一枚一枚に縁取りが入ります。
装飾花自体はそれほど大きくなく、西洋アジサイとしては小ぶりです。
けれど、小ぶりな装飾花がたくさん集まり、ぎゅっと詰まって咲いているので、
花房はそれなりのサイズになり、ボリューム感があります。
また、テマリがこんもりと丸い形に整うのも、
アジアンビューティーBENIの特徴です。
◎色で印象が変わるアジサイ
アジアンビューティーBENIは、ヤマアジサイの紅が元となってできた品種ですが、
紅ほどの濃い赤色ではありません。
装飾花の中心と縁で色が異なり、中心は涼やかな白色で、縁は明るいピンク色になります。
咲き始めは中心部分が淡いグリーンがかった色になり、
縁取りは少し曖昧ですが、色がやや濃いピンクになります。
咲き進むにつれて中心のグリーンが抜けて白になり、濃かった縁取りのピンクが薄れ、
明るく可愛らしい色合いへと変身します。
縁のピンクは、土の酸度によって変化します。
土がアルカリ性なら、キレイなピンクが出ますが、
酸性に傾いていると、紫がかったような色になります。
紫色に咲いても素敵ですが、ピンクのクリアな印象が好きな方は、
土をアルカリ性に整えておく必要があります。
パープルも綺麗です C)千草園芸
◎西洋アジサイとヤマアジサイの中間
アジアンビューティーBENIは、
ヤマアジサイと西洋アジサイをかけ合わせてできた品種ですが、
株姿自体はちょうど中間くらいです。
ヤマアジサイほど線が細かったり、葉が細いということはありませんが、
西洋アジサイほどのガッチリとした印象でもありません。
中間くらいになったことで、日本で改良されたガクアジサイとよく似た姿になっています。
枝はヤマアジサイほど細くなく、かといって西洋アジサイほど太くはありませんが、
丈夫なので折れる心配はありません。
何年か育てて枝が長くなり、倒れてくるのが気になる場合は、
あんどん支柱などを使って支えます。
葉は一般的なガクアジサイと同じか、それよりやや小さいくらいのサイズです。
色は濃い緑色で春に新芽が出始めた頃は、
濃い紫から赤茶のような色に見えることもありますが、徐々に緑色になります。
性質はとても丈夫で、しかも花付きが良い品種です。
生長はそれほど早くありませんが、庭植えにして大株に育てれば、
たくさんの花を楽しむことができます。
もちろん、鉢植えでの栽培も可能です。
秋色アジサイも楽しめます C)森農園
■アジアンビューティーBENIの育て方のポイント
基本の育て方は、一般のアジサイと同じです。
花色は土の酸度によって変わるので、咲かせたい色がある場合は、
土の酸度にも気を配って管理します。
紫に咲かせたい場合は酸性に、ピンクに咲かせたい場合はアルカリ性に整えます。
青い花のアジサイ、赤い花のアジサイなど、
アジサイ専用の培養土や肥料も販売されているので、それらを使うと便利です。
鉢花の状態で入手した場合、地上部に比べて鉢が小さいことがよくあります。
花が終わって剪定をするタイミングで、一回り大きい鉢に植え替えると、
夏の水切れを防ぐことができます。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は？
・アジサイ 挿し木の仕方
