イワガラミ

アジサイの育て方.net

イワガラミ

読了までの目安時間:約 5分

 

スポンサードリンク


iwagarami

イワガラミ C)トオヤマグリーン

 

 

アジサイの仲間に、イワガラミという花木があるのをご存知でしょうか。
聞き慣れない名前かもしれませんが、日本の山に自生しているアジサイです。

 

名前の通り、岩や樹木の表面に気根を出して絡みついて育つ、
イワガラミとは、どのような植物なのでしょうか。

 

[イワガラミ]

 

 

■イワガラミの特徴

 

イワガラミの花は、他のアジサイと比べるとずいぶんと雰囲気が違います。
中央に両性花が集まって咲き、その周りに装飾花が咲くので、
形としてはガク咲きに近いのです。

 

どのアジサイの品種とも違ったように見えるのは、装飾花の作りにあります。
両性花の花弁はほぼ退化してしまってない状態なので、
開花すると花弁はほとんどなく、しべだけが目立ちます。

 

両性花がすべて開花すると、
しべだけがふさふさと伸びたように見えるのもおもしろい姿です。

 

その両性花の周りに装飾花がつくのですが、
一般的な装飾花は、花弁が数枚以上がる「花」の形をしたものが多いです。

 

 

愛らしいイワガラミの花

 

 

ところがイワガラミの装飾花は、花弁が1枚しかなく、
花というより色の変わった葉が一枚ついているようにも見えます。

 

色は両性花がクリーム色で、装飾花が白です。
両性花があまり目立たず、ツルが岩や樹木に絡んで伸びているので、
両性花の花弁がひらひらと宙に浮いているようにも見えます。

 

両性花の部分は、花の後に実ができます。
秋になるとその実が熟して裂け、中から種が飛び出します。

 

葉の形も一般的なアジサイとは少し異なります。
普通のアジサイよりも丸みを帯びた形で、縁のギザギザが鋭いのが特徴です。

 

葉の大きさは、育っている環境や株の充実具合で変わってくるようです。
葉色は普通のものと変わりませんが、表面に光沢はほとんどありません。

 

イワガラミの園芸品種であるムーンライトは、葉の表面が白く、葉脈が緑色です。
カラーリーフとしても魅力のある品種です。

 

普通のアジサイのように木立ではなく、ツル性です。

本来は気根を出して岩や木の表面につかまりながら、
ツルは上方へと伸びていくのですが、うまく登れない時は地面を這うこともあります。
長さは年数によって最大10メートルとも15メートルともいわれています。

 

 

樹を伝うイワガラミ

 

 

■イワガラミの育て方のポイント

 

イワガラミは一般のアジサイとは性質が異なるため、
特に仕立て方には気遣いが必要です。

 

ツルが長く伸びる上に、気根を出して自分でも登っていくため、
壁面緑化にはぴったりですが、うまく仕立てないと大変なことになります。

 

イワガラミもアジサイと同じで、夏に花芽を作るため、剪定は花後すぐが望ましいです。
冬に落葉してから樹形を見ながら剪定ということもできますが、
その場合は大きく切り戻すと花芽を落とすことになります。
種が必要でないのなら、花の後に切ってももったいないということはないでしょう。

 

日向~明るい日陰で育てることができますが、
もともと山で自生しているため、開けた日向よりは壁と壁の間など、
木漏れ日や隙間から光が差し込むような場所の方がよく育ちます。

 

また乾燥には弱いので、株元には西日を当てないようにしましょう。
耐陰性があるので、暗くなりがちなシェードガーデンの壁面にはお勧めです。

 

■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイ栽培 12ヶ月
・アジサイ 挿し木の仕方


スポンサードリンク

 

タグ :

アジサイの種類

人気の記事