アジサイの育て方 夏
ガクアジサイが咲いています
アジサイは梅雨から夏にかけて、美しい花を咲かせます。
最も開花が早いヤマアジサイから始まって、
ガクアジサイ、ノリウツギ、タマアジサイと次々と花を咲かせていきます。
アジサイの夏の世話や適切な環境をご紹介します。
[アジサイの育て方 夏]
■夏のアジサイの様子
6月の梅雨の時期は、水分を多く必要とする、
アジサイにとってはとても過ごしやすい時期です。
しかし、梅雨が明け、一気に気温が上がると、
アジサイは急激に苛酷な状況に置かれます。
水切れや高温による被害に注意が必要です。
また、花が終わると、来年の花のための剪定や、追肥が必要です。
■夏の作業
・挿し木
花が咲き終わった後は、挿し木で増やすことができます。
ただし、8月は気温が高すぎ、乾燥しやすくなるので避けたほうがよいでしょう。
アジサイの挿し木は、5月~7月か、9月に行います。
この時期の挿し木は、今年新しく伸びた、葉のついている芽を使います。
新しく伸びた枝を1~2節で切り、葉を1/3に切り取ります。
水をいれたコップなどに刺し、1時間ほど給水させます。
駄温鉢に鹿沼土や赤玉土を敷き、湿らせておきます。
給水させた土に挿し、水切れに注意しながら明るい日陰に1か月ほど置きます。
1か月すると発根します。発根したら日当たりのよいところで育てます。
>>アジサイ 挿し木の仕方
・とり木
地面が湿っている6月がとり木には最も適しています。
節を針金で縛り、枝を曲げて針金などで地面に固定します。
その上から、土をかぶせておきます。
2週間ほどで発根します。
そのまま半年ほど置いておき、切り離して植え替えます。
確実にたくさんの株を増やしたいときにおすすめの方法です。
・剪定
アジサイの花が咲き終わったら、剪定を行います。
花から2節下を切り取ります。
剪定を行うと新しい枝が伸び、秋に花芽が付きます。
翌年にきれいな花を咲かせるために、花後の剪定はとても大切な作業です。
剪定を行う時期も重要で、遅くても7月末までには剪定を終わらせます。
剪定の時期が遅くなると、花芽を作る時期までに新梢が充分に伸びず、
花芽ができなくなってしまいます。
>>アジサイの剪定方法
カシワバアジサイも開花します
■栽培管理
●鉢植え
・置き場所
花が咲いてからは、日陰でも構いませんが、
色の濃い花は、日が当たらないと花色が濃くなりません。
鉢の置き場所は、半日ほど日の当たる場所や、
木漏れ日が当たるくらいの場所が最も適しています。
梅雨が明けて、真夏の強い日差しが当たるようであれば、
日陰に移動したり、よしずなどを使って遮光します。
あまり日当たりが良すぎると、葉が日焼けを起こしてしまいます。
・水やり
梅雨が明けると一気に乾燥します。
真夏の時期は、朝と夕の2回水やりが必要です。
土を触って、乾燥の状態を確かめて調節しましょう。
・肥料
花後の剪定を行った後、発酵油かすの固形肥料を施します。
●地植え
・水やり
基本的には、自然に降る雨水にまかせます。
真夏に、あまりにも葉がしおれているようなときは、水やりを行います。
ただ、定期的に水を与えていると、水やりを期待して給水する力が弱くなり、
かえって水切れに弱い株になってしまいます。
・肥料
花が終わったら、剪定の後に発酵油かすを施します。
■病害虫
アブラムシ、ハダニ、コウモリガの幼虫に注意が必要です。
うどんこ病や、たん素病も発生しやすくなります。
株を観察し、早めの対処が必要です。
■注意したいこと
・梅雨が明けると乾燥しやすくなります。水切れに注意が必要です。
・日差しが強すぎると、葉が日焼けを起こすので、日よけが必要になります。
・花が終わったら、花後の剪定と、お礼肥を与えます。
・病害虫が発生しやすくなるので注意が必要です。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイ栽培 12ヶ月