アジサイ 木を大きくしたい
アジサイを購入すると、最初は3号ポットサイズの苗であることが多く、
庭や鉢に植えてもとても小さく頼りなく見えます。
アジサイを育てている方の中には、
株をあまり大きくしたくないという方も多いですが、
中にはできるだけ大きく立派にしたいという方もいるでしょう。
アジサイの木を大きくしたい場合、どのように管理すれば良いのでしょうか。
[アジサイ 木を大きくしたい]
■木を大きくするには?
アジサイを大きく育てるためには、いくつかのポイントがあります。
ポイントを守ることにより、さらに早く大きく株が育ちます。
・生長が早く大型の品種を選ぶ
早く大きな株にして、なおかつ全体的に大柄に育てるためには、
その素質のある品種を選ぶのが近道です。
アジサイにはたくさんの品種がありますが、ヤマアジサイなどの小型のアジサイは、
生長がゆっくりで、何年も育てていても、株自体はそれほど大きくはなりません。
それに対して、西洋アジサイや大型のガクアジサイなどは、
庭植えにして育てると大型に育ちます。
さらに、生長が早い性質の品種であれば、大きくなるまでにかかる時間も短くなります。
大型に育つ品種には「雨の物語」「水遊び」などがお勧めです。
また、生長スピードが非常に早い品種には「エンドレスサマー」という品種があります。
生長が早い上に、新枝に花をつけるため、
アジサイながら四季咲きの性質まで持っています。
水遊び C)加茂花菖蒲園
・しっかりと追肥する
アジサイは、与える肥料を控えめにしても、特に問題なく育つことがほとんどです。
けれど、きちんと追肥を行うことで、さらに株を大きく育てることができます。
追肥は1月~3月の寒肥と、花後のお礼肥の2回が基本となります。
寒肥は緩効性の肥料を与え、お礼肥は即効性のあるものを与えるようにすると、
株の充実具合も良くなります。
特に鉢植えにしているものは、肥料成分が水と一緒に流れやすいので、
肥料は少なめにせず、規定量をきちんと与えるようにします。
・剪定を控える
アジサイを育てる時には、剪定の作業が必要になります。
けれど、実は無理に剪定をしなくても、育てることができます。
剪定をすると枝を短くするため、株全体の生長を緩めてしまうことにもつながります。
花ガラ切りは必ず行いますが、それ以上の剪定は行わず、
希望の高さになるまで枝を伸ばしておくと良いでしょう。
雨の物語 C)加茂花菖蒲園
■木を大きくする時の注意点
アジサイの木を大きくするのは良いのですが、やり過ぎは良くありません。
特に剪定と追肥は、やり過ぎると株を弱らせることがあるので、注意が必要です。
・剪定の注意点
剪定をせずに何年か経つと、枝自体は長くなって株も大きくなりますが、
発生する枝が多い場合、枝が混みあってくる場合があります。
この時、枝を短くする必要はありませんが、できれば間引き剪定を行い、
枝と枝の間に空間を作っておくようにします。
枝が混み合った状態になっていると、夏間に蒸れやすくなって枯れ上がったり、
害虫の巣窟になったり、病気の原因となることがあります。
枝を短くする剪定はいなくても構いませんが、
株の状態を見ながら、混み合った部分の間引き剪定は行うようにしましょう。
時期としては、11月頃が適当です。
・追肥の注意点
株を大きくするためには、追肥は必要不可欠です。
ただし、一度の多量の肥料を与えるのは危険です。
土の中の肥料濃度が高くなると、根の細胞が壊れてしまいます。
そうなると、必要な水分や養分を吸い上げることができなくなり、
株を大きくするどころか、株の調子を崩してしまいますし、
最悪の場合には枯れてしまう場合もあります。
肥料焼けを起こさないよう、追肥する肥料の量は、必ず規定量を守りましょう。
また、液体肥料を与える場合も、規定の濃度に薄めて与えるようにし、
必要以上に濃い状態で与えないようにします。
万が一、多量に肥料を与えて肥料焼けの症状が出た場合には、
1週間ほど毎日大量の水を与え、土の中の肥料濃度を下げるようにします。
■参考
・アジサイ 庭植えの育て方
・アジサイ 鉢植えの育て方
・アジサイの剪定方法
・アジサイの肥料は?
・アジサイ 挿し木の仕方