エーゲ海

アジサイの育て方.net

エーゲ海

読了までの目安時間:約 6分

 

スポンサードリンク


エーゲ海 C)加茂花菖蒲園

 

 

エーゲ海は、加茂花菖蒲園が改良して販売している、ガクアジサイの品種です。

名前からも爽やかさを感じることができるエーゲ海とは、
どのような特徴や育て方を持つアジサイなのでしょうか。

 

 

[エーゲ海]

 

 

■エーゲ海の特徴

 

◎波を感じる花形
エーゲ海は、小さな両性花が中央に固まって咲き、
その周りに大きな装飾花が咲くガク咲きタイプのアジサイです。

 

装飾花は一重咲きで、花弁は少し丸みを帯びたひし形をしています。
花びらの数は4枚~5枚と、一重としては普通です。

 

花弁と花弁の間に隙間ができやすいので、
すかしを入れたようなすっきりとした雰囲気があります。

 

装飾花の数はそれほど多くありませんが、
花柄が長すぎず、だらりと垂れ下がることがなく両性花に沿って花が咲きます。

 

中央の両性花はとても小さく、
蕾のうちは小さなつぶつぶがたくさん集まったようになります。

 

開花してもあまり目立ちはしませんが、
よく見ると両性花1つ1つが整った星形をしていて、
とても精巧に作られた飾りのようです。

 

蕾のうちは平たんな印象だった両性花も、
開花すると少しずつ盛り上がるようにボリュームを増していきます。

 

最終的には、中央の両性花が盛り上がり、
その周りに沿って装飾花が咲き、とても美しいガク咲きの形となります。

 

大きな装飾花は波打ち際の大きな波、
中央の両性花は波際から少し離れたさざ波のように見え、
爽やかな雰囲気とあわさってエーゲ海を思わせます。

 

 

 

 

◎どの色も発色が良い
エーゲ海は、土の酸度によって花色が変わる品種です。
土が酸性なら青、中性なら紫、アルカリ性ならピンクがかった赤紫になります。

 

どの色で咲かせても、派手すぎず薄すぎず、爽やかでキレイな色が楽しめます。
株の個体差や栽培環境によって、花色に濃淡が出ることがあるので、
開花中の花色を見て購入するのがお勧めです。

 

装飾花は、蕾のうちは明るいグリーンですが、
開花とともに緑が抜けて白っぽくなり、花弁の外側から色に染まっていきます。

 

開花が進むと、白い部分も徐々に小さくなり、最終的には花弁全体が色づきます。
両性花も、蕾が硬いうちは明るい緑色をしていますが、
徐々に装飾花と同じ色に染まっていきます。

 

そのまま開花しても装飾花と同じ色になるパターンと、
装飾花とは違う色になるパターンがあります。

 

両性花の色の出方にも個体差があるようですが、
どちらかというと青が出やすいように感じます。

 

装飾花が藤色や赤紫に咲いていても、
両性花が青紫や青っぽい色に咲くことがあり、とても面白いです。

 

 

 

 

◎花形を引き立たせる枝ぶり
エーゲ海の花房は、全体的にすっきりとしていて、
ボリューム重視というよりはやや盛り上がりが薄い爽やかな形をしています。

 

株姿はその花房の形を引き立てるように、
枝はすらっとまっすぐに伸び、太すぎず繊細さがあります。

 

かといってヤマアジサイほどの繊細な細い枝ではなく、
花房をしっかりと支えられる力があります。

 

ただ、仕立て方によって、枝が長く伸びている場合は、
風や花房の重みによって倒れてくることがあります。

 

大株に育っている場合は、そのままでも風情が出ることがありますが、
株が小さい場合や鉢植えにしているものなどは、支柱を使うと便利です。

 

葉は一般的なアジサイと同じくらいの大きさで、色も濃すぎず花色を邪魔しません。
葉の表面にはつやが入るので、それもまた上品な雰囲気を醸し出しています。

 

 

 

 

■エーゲ海の育て方のポイント

 

基本の育て方は、一般のアジサイと同じです。

 

花色が土の酸度によって変わるので、
好みの花色に咲かせたい場合は、酸度の調整が必要となります。

 

また、装飾花と両性花の花色に差が出る場合や、
思っていたよりも色が濃い、薄いといった場合は、
個体差によるものが大きいことがほとんどです。

 

この場合は、土の酸度を変えても、思ったように変化しない場合があります。

 

庭植えにすると大株になって素敵ですが、
鉢植えの場合は生育が良いので植え替えが必要となります。
根の詰まり具合を見ながら、1年~2年に1回は植え替えた方が良いでしょう。


スポンサードリンク

 

タグ :

アジサイの種類

人気の記事

«  | ホーム |  »